第10回多職種合同カンファレンス

日時:平成25年10月10日(木)【午後の部】16:00~18:00/【夜の部】19:00~21:00
場所:松戸市商工会議所 5F 大会議室
参加人数:153名(午後の部:68名/夜の部:85名)
テーマ:「松戸の救急現場はどうなっているの!? 救急隊に聞いてみよう」

 救急搬送の問題をテーマとして、最も身近で患者のケアに携わっている介護職と医療職が一堂に会し討議する場として、多職種合同カンファレンスを開催しました。救急搬送を取り巻く状況は、現場滞在が長時間に及ぶ事例や、受入れ先が確定するまでの照会回数が少なくないことをはじめとして、多くの解決すべき課題を抱えています。そうした状況を改善していくために、まず多職種が現状と課題について共有し、解決策について今後討議できる関係作りを目指しました。

 初めての試みとして、午後の部(16:00~18:00)と夜の部(19:00~21:00)の2部制とし、同じプログラムのカンファレンスを2回開催しました。そうすることで、会場規模の都合上ご案内が行き届いていなかった職種の方や、スケジュールの都合上、夜の時間帯のカンファレンスへの出席がこれまで叶わなかった方々にも広くお越しいただけるように配慮しました。

 当日は、押尾 昌典氏(松戸市消防局救急課主幹)に松戸の救急搬送の現状についてご講演いただき、続いて多職種で構成される7~8名のグループに分かれ、講演の感想や各自の体験談を語りあいながら、地域における救急搬送を取り巻く現状と課題について討議してもらいました。

 カンファレンス終了後に実施したアンケートをとおして、救急搬送にまつわる課題として多職種で共有すべきこと、その課題を解決するために必要な取組み(解決策の検討と必要なデータ)として以下の点が指摘されました。

(1)多職種で共有が必要な地域の課題

  1. 1.搬送時間が長いこと
  2. 2.情報に関すること
  3. 3.軽症者や救急常習者の救急車利用

(2)解決策の検討

  1. 1.搬送時間が長いことに関して
  2. 2.情報に関して(情報シートの統一や普及、市民への啓蒙、本人の意思確認、多職種連携、介護保険などの制度を利用していない人の把握など)
  3. 3.軽症者の救急車利用(救急要請の判断基準の明確化と周知、救急車の要請について相談できるところをつくる、かかりつけの専門職をもつ、市民への啓蒙、精神疾患患者の対応の検討)
  4. 4.その他(セーフティーネットなどシステムの検討)

(3)必要なデータ

  1. 1.既存の情報シートの活用状況について
  2. 2.救急車を要請した理由や要請者、同乗者について
  3. 3.患者層(独居など)と救急要請の関係、地域の関わりなど
  4. 4.救急隊から、搬送時間と理由など
  5. 5.病院から、断った理由や件数など

 

  参加者からは、「自分が知らなかった救急の現状を知ることが出来て、楽しかったし、勉強になった。」「自分の立場や自分の見えることのみで判断するのではなく、高齢者を中心とした各立場のポテンシャル、やっていること、問題点を皆で共有し、カバーし合っていくことが必要だと思いました。」「情報の共有の大切さを再確認しました。時間が短いので、掘り下げることが難しかった。」といった意見が寄せられました。

資料のご案内

プログラム 松戸市の救急搬送の現状について アンケート
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